アスペルガー研究のはじまり

 職場にアスペルガーの男がいる。ADHDの合併症で、年齢は33歳。実家住まいで欅坂46にハマっている。童貞の正社員だ。

 病院には通わず、ストラテラコンサータは服用していない。雇用主からは通院をすすめられているが、行く気配がない。自分はアスペルガーではないと思い込んでるか、あるいはアスペと認めたくながっているように見える。

 当然だ。

 アスペルガーは分類でいうと発達障害だ。発達「障害」の障害の部分が、とてつもなく恐いのはよくわかる。自分が障害者で、乙武洋匡とじジャンルの人間だと思うのは嫌なものだろう。

 遺伝するかもしれないのも深刻だ。

 ある夫婦がいた。旦那がアスペルガーで、夫婦関係は破綻。産まれた子供もアスペでさらに夫婦関係は悪化。別居婚することになった。

 アスペが原因で妻が鬱になり、メンヘラと化すのはカサンドラ症候群という。名づけられるほど、よくあることなのだ。アスペが原因で離婚する夫婦は山ほどいる。

 そんなのって怖すぎるから、自分をアスペルガーと認めたくないのは、よくわかるのだ。

 しかし彼はアスペそのものなのである。

 空気が読めないので、ほとんど全ての従業員から嫌われている。タイムスケジュールが切れないので、時間内に作業が終わらない。すぐにパニックを起こし、間違った指示ばかり出す。

 存在してるだけで、迷惑だ。

 職場もほとほと困り果てているのに、彼は病院には行かない。これもADHDに特有の現象の「後回しぐせ」である。ADHDの彼は、病院に行くことを「後回し」にしているのだ。

 彼が病院に行かないので、職場の上司はウンザリしていた。ストラテラコンサータといった薬で、アスペ症状は改善するらしい。また職場の人たちも、彼とどう接するのがベストかわからない。

 打つ手がないまま、膠着状態に陥っていた。

 そこで私は考えた。

 アスペマンが病院に行かないのなら、通院以外にできることを全てやればいい。医者のアドバイスを受けれないなら、ネットや書籍で調べてアスペ対処法を共有すればいい。

 幸い、アスペルガーは研究対象として興味深く、ライター魂がうずいてしまう。調べたことを職場の人間どうしで共有しあえば、職場はよくなる。アスペの彼にとっても、プラスになるはずだ。

 そう思った私は「親切心」でアスペルガー研究を開始した。すると今まで遭遇してきた奇妙な人物たちが、アスペルガーADHDだとようやく気づいた。そして同時に出版界で起きたいろんな出来事の原因が、発達障害であることにも気づいたのである。

 さらに私はここ数年は政治運動業界を興味深く観察してきた。

 そこでは発達障害や、メンヘラが大きな影響を与えてることにも、気づいてしまったのである。てゆうか、発達障害とメンヘラしかいないといってもいいほどなのだ。

 これらの研究成果を、おいおいこのブログで発表してゆきたい。

 ちなみに職場のアスペマンの名前は、田沼たけし。もちろん仮名だ。彼のキャラクターを紹介しつつ、平成不況・出版界・発達障害双極性障害・日本リベラル……などについて掘り下げてゆきたい。