石野卓球に怒られた件(1)

 有名人にSNSで口論をふっかけてストレス解消。よくいる人物に思えるが、私はそうは考えない。口論ふっかけたら、反論されるので再反論しなければならなくなる。ファンの人たちだって噛みついてくるから、論破したり謝罪しなければならない。

  ストレス解消どころか、ストレスが増える一方なのだ。

  思い出すのはのまねこ騒動の時に、エイベックスの社長にSNSで噛みついてる一般人がいた。本名も出しているから、匿名ではない。彼が人生で最も輝いてる瞬間だろうなあ…と思った。

  彼がどんな生活を送ってるか知らないが、普段はエイベックスの社長よりもはるかにしょっぱい先輩や上司やクライアントにヘコヘコと頭を下げてるはずである。そんな彼の人生の中で、最大クラスの大物とかかわるのがその瞬間だろう。

  はりきってしまうのは、わかるのである。

  とはいえ、もう少し自分を客観視してもいいのではないかと感じた。やっぱり普段はもっとしょっぱい人たちに、へいこらしてる身分でもあるのだから。キレる時はキレてもいいが、怒りが冷めたら身の丈をふりかえるのも大事なことだ。

  ZOZO前澤の100万円あげますキャンペーン欲しさの時も、私は迷わずRTした。物欲しそうな顔をしてる自分を醜いと感じたが、とはいえ1日かけて文章を書いて2万円の仕事を追いかけてる身分としては(しかも顔は物欲しそう)、100万円もらえるならありがたいに決まってるからだ。

  プライドが無いのか?と問われたら、普段の生活にプライドもクソもないのに、100万円もらえそうな時にだけ、プライドを思い出しちゃうのも妙な話だしなあ……。ここで迷わず100万円をゲットする。それが俺のプライド!……などと、珍説をこねたくもなってしまうわけだ。

  底辺暮らしはキツいものだが、それでも快適に楽しく過ごそうとすると、気分はマイルドになってしまう。マイルドヤンキーとゆうか、マイルド底辺。そうすると、有名人と口論してストレス解消…という気分にあんまりなれない。これもまた底辺の現実なのである。