安倍晋三と阿部寛(2)
下町ロケットにおける阿部寛と、日本国総理大臣の安倍晋三は似ている。背が高いことと、演説上手なところである。
阿部寛は背が高く、帝国工業の財前部長と並んでも見劣りしない。むしろ吉川晃司よりもデカい。物理的に上から目線。だって身長190センチ越えだもんなあ……。
つまらない冗談はさておき、阿部が社長やってる佃製作所は、吉川晃司が部長やってる帝国重工の下請けでしかない。格下なのだ。
だが部長の吉川はおろか、社長の杉良太郎や神田正輝と並んでも、やっぱり阿部寛は見劣りしない。むしろ身長が高すぎるから、物理的に上から目線だ。
格下なのに、なぜか漂う格上感。
そんな阿部は、佃製作所の社員やドラマ視聴者、ひいては日本国民にとって頼もしいリーダー像を体現しているのである。
これは安倍晋三も同様だ。
安倍総理が特徴的だなあ……と思ったのは、世界各国の代表と並んでも、全く見劣りしないことである。日本の総理は各国首脳と並んだ場合、明らかに見劣りすることが多かった。相手は白人黒人なのだから、当然である。日本人は小柄だ。
しかし、安倍ちゃんは違う。
米国白人のトランプ大統領と並んでも、見劣りしない。むしろ国際政治の中で友達がいないトランプが、シンゾーに依存してるかのように見えてしまう。
米国の属国でしかない日本なのに、安倍トランプのツーショットを見ると、なぜか晋三のほうが格上に見えてしまうのである。彼は妻の安倍昭恵にすら、リーダーシップがないにもかかわらず。
そしてロシアのプーチン大統領と並ぶと、なぜか安倍ちゃんのほうがデカく見えてしまうのだ。プーチンていどなら、北方領土くらい戻ってきちゃいそうな気がしたのである。
実際にはプーチンは独裁者だし、ポロニウムで毒殺するくらいは平気という、とんでもない野郎である。晋三ごときにどうこうできる相手ではない。
こんな総理大臣、いたっけかなあ?
あまりに異色な総理大臣として、私は記憶してしまった。これまでいなかったタイプである。
しかもローマ法王すら40分も待たせるプーチンを(アスペルガーとされる彼に時間管理能力がない説もあるが)、逆に5分も待たせる大物ぶり。
もちろん中華人民共和国の習近平と比較しても、安倍ちゃんは見劣りしない。経済における日中のパワーバランスは完全に逆転。中国の方が上である。軍事的にもだ。
地球に超大国は3つしかない。
米国、ロシア、中国だ。
その3カ国の首脳と並んでも、ビジュアル的に見劣りしない安倍晋三。むしろ格上感すら漂う安倍ちゃんは、日本国民が求めてやまない「強いリーダーシップ」を、肉体で体現した男なのである。
そしてそれは、自社よりもはるかに大きい巨大企業の社長たちと並んでも、はるかにデカくて存在感のある、下町ロケットの阿部寛と同じなのである。
日本人が求めてやまない強いリーダーシップを、己の肉体で表現できた安倍晋三は高支持率を獲得。一方の阿部寛は高視聴率をゲットしたのではないかと私は考える。
ここまで安倍晋三と阿部寛、ふたりのアベの人気を身長という切り口で分析してみた。次回は演説上手という切り口で分析してゆきたい。