真夏の方程式

 真夏の方程式を鑑賞。

 傑作。

 後半の泣ける展開。泣ける展開。泣ける展開……とたたみかけてくるところにしびれた。今どきの作品はこうでなければいかん。こうでなければ読者と観客を満足はさせられん。

 ミステリーの形式だが、メインディシュはあくまで人間ドラマ。そこで徹底的に詰め込んで、徹底的に楽しませる。さすが原作の東野圭吾はヒットメイカーと感じた。

 あと監督がもしかしてお尻好き? 杏ちゃんのヒップにカメラマンの興味関心が集中してるような気がして、ゲスの勘ぐりをしたくなってしまった。

 日焼けした痩せた漁村娘の役作りには、踏み込んだものを感じさせられたが。

 あと柴咲コウにかわって出演する吉高由里子がよくわかんなかったな。「お仕事ですから」と柴咲コウに寄せた演技をしてるように見受けられたが、刑事ではなくOLさんに見えたぞ。東京タラレバ娘感が漂っていた。

 あんま出番がないので柴咲コウを使う必要があんまりない。柴咲はギャラが高いから吉高にしとくか……的な業界裏事情を妄想したくなるのは、私だけだろうか?

 あと芸能人としてはスリム体型ではないのかもしれず、スーツがパンパンに膨らんでるように見えたのもなあ……。着てるスーツ、スーツカンパニー? それともスーツセレクト? 懐かしの23区?

 どうでもいいことばかり気になってしまう。

 とりあえず吉高由里子は痩せたほうがいいよね。

 ガタイよし子さんと感じた。

 あと結末なんだが、小説や映画として現行のものがベストと思う。ただザ・地上波の価値観、つまり勧善懲悪的なすわりの良いものにしたい……と考えた場合。ついつい刑事ドラマの相棒をイメージしてしまうわけである。

 ここで水谷豊が名推理を炸裂させた場合、いろんな事情があるのは忖度はするけれど、やっぱり犯罪はダメ絶対! とボリュームのある説教をして逮捕するだろうなと感じた。もちろん緊張感のある長まわしで。

 しかし、まあ、水谷豊の相棒ではなく、福山盲雅治のガリレオなので、これがベストだと思うのだ。