能年玲奈がLineのCMに出演

 ヤクザだの事務所の圧力だの、芸能界がブラックだと思われがちだ。でも、イメージしてるよりはホワイトなんじゃないの? だって圧力をかけられてるはずの能年玲奈がちょくちょくと雑誌の表紙にはなっているもの。映画で声優やってるもの。CMの仕事も来たりしてるもの。

 雑誌編集部に芸能事務所が圧力をかけづらい現実はある。

 だけどそれを差し引いても、能年はわりと表紙をとってる印象がある。レプロ所属の女のコで、能年よりも表紙がとれないコは沢山いるわけで。

 滝沢神崎夫婦が各編集部に足を運んで営業し、仕事をとってるとは考えづらい。能年の後ろ盾になっている人物がいて、「今は能年がお買い得ですよ」とセールスしてるのではないかと疑いたくなってしまうわけだ。

 実際、今の能年玲奈はお買い得だ。

 なにしろ仕事を選んでる場合じゃないし、ギャラが安いからと断ることも難しかろう。レプロ所属だった頃よりも、格が下がり、安い仕事でも引き受けざるをえない。AVじゃないかぎりは。

 実は私がレプロ所属のタレントに雑誌に登場して欲しいとお願いした過去がある。

 担当マネージャーに逃げ回られたあげくに居留守を使われ、我が身のみじめさに号泣した苦い過去がある……というのは嘘で、いちいちそんなことでヘコんでたら出版業界では仕事はできない。

 タレントと事務所は仕事を選ぶ権利があるのだから。

 彼らは職務に忠実だっただけなのである。

 レプロ所属の能年ならば、仕事を選ぶこともできたろう。だけど今の彼女にそれはできない惨状。実家が金銭的に苦しいならなおさらだ。普通なら能年クラスに断られてた媒体や企業が、今なら自信まんまんで能年にオファーできるのである。それもレプロの能年よりも、はるかに安い金額で。

 いわば、買い叩くには今しかないのである。

 もし仮に能年がレプロに復帰して、元の仕事を選ぶお高い能年に返り咲いたとしても、能年本人には恩を売れるよな。

 「能年さんに毎年お願いしてたキャンペーンなのに、レプロ復帰した瞬間に断るって仁義としてどうなんですか? ギャラを上げろってのもスジが違う」

 ……だなんてゴネることもできそうだし。

 その種の人たちから、タレントを守っているのが所属事務所だったりするわけだ。でも滝沢神崎にその能力はない。

 安売りせざるをえない状況ではないか。

 だから能年にCM出演をオファーしたライン社が、ホワイトナイトかというとそうでもないのである。むしろブラックな思惑があったのかもしれないし。

 発行部数の少ないマイナー雑誌が、安ギャラで能年にオファーするのはアリじゃないかなあ。能年クラスの芸能人に表紙に登場してもらえる、めったにないチャンスなわけで。

 しかも能年の窮地を救ったホワイトナイトに見えて、印象もいいしな。