コミュ障のオッサンなりに色々と考えた

 コミュ障のオッサンなりに色々と考えた。

 2002年くらいの段階で、自分はブログをやっていた。当時は日記サイトと呼ばれていた。さるさる日記とかあったよな。それのアクセスは1日に100くらい。

 それを見た人から仕事がちらほら来ていた。

 それからつながって、今もおつきあいさせてもらってる編集部や出版社がある。

 その成功体験よ再び……と甘い期待をしながらブログを始めたら、いきなり生ハムと焼きうどんに言及するとアクセス432。エロ下着プロデューサー効果でアクセス3139。

 15年前では考えられないくらい、大量に読んでもらっている。

 しかし、仕事につながる気配はゼロ。

 手ごたえみたいなもんがない。

 なんでかなあ……と、つらつらと考えてみるにだな、そりゃ2002年の段階よりはネットユーザーが増えたろうし、増えた人たちともつながりやすくなっている。だけどそれは仕事をもらえるような「つながり」ではないのだ。

 仕事に「つながって」はいないわけである。

 私に仕事をくれるような、マスコミ業界人と「つながる」ためには、おそらくこのブログが10万人の人々に毎日読まれるようにならなければならない。

 10万人って、なんだそりゃ?

 実感のわかない数字である。

 100年たっても無理そうな、しかし運さえあれば今日にでも可能そうな数字だ。

 なんだかボンヤリしてんなあ……。こんなボンヤリした調子だから、駄目なオッサンなんだろうけどな。とはいえ、自分がどう変化すればいいのか、さっぱりわからん。ネットブランクが長すぎると、こうゆうことになってしまうのかね。

 自分がオッサンになって気づいた。

 自分と同世代の周囲のオッサンたちが、コミュニケーション障害ばっかりなのである。本人はケロリとしてるが、周囲に面倒くさい思いをさせているのだ。ふと我に返ったら、自分がそんなオッサンの1人になっていた。

 竜宮城から帰還したら、お爺ちゃんになっていた。

 妖精さんと遊んでいたら、住んでた村がなくなっていた。

 なんだか、そんな気分である。

 どうにも世間からズレてしまった自分を感じてしまうが、それでも少しずつ自分を世間にあわせてくしかないよな。

 こんなどんくさいオッサンだったっけかなあ……と、首をかしげながらも、生きてくしかないのである。一応はライターなんだし。

当ブログに1日に3139アクセスが殺到(自分的には殺到)の衝撃

 加納典譲ネタでエロ下着プロデューサーに当ブログを紹介され、アクセス急増。通常のアクセス量は1日に30アクセス以下なのに、おかげさまで3139アクセスが殺到するという驚愕の展開になった。

 ありがたい……と思うべきなのかもしれんが、それがライター仕事につながるわけでもなく、ブログにカキコがあるわけでもない。炎上すらしてない。

 私にとっては3139アクセスとは異常事態だが、エロ下着プロデューサーにとっては、ごく普通の数字なのだろう。日常がそんな感じとゆうか。

 しかし3139もアクセスがあったのに、それらの人々に全く刺さってない当ブログって何なのだろうか? つまんない? つまんないよな! ペンの力を信じたいから、ペンパワーと名乗ってるわけだ。

 しかし自分のペンの力が無さすぎて、頭かかえてしまったよw。

 炎上させる力すらないわけで。

 こりゃ、どうしたもんかな?

 どうにもならんわ。

 ダメだこりゃ。

 あー、こりゃこりゃ。

 こりゃこりゃ……とオッサンが踊っていたら、金正男が暗殺された。清水富美加幸福の科学に入信して出家。2017年はスタートしたものの、重めの話題が続く。そうゆう年になるんじゃないか?

 2016年はベッキーのゲス不倫からスタートし、清原逮捕、SMAP解散とド派手で面白かった。衝撃的だが、にぎやかだったのだ。トランプ大統領も爆誕したし。

 しかし2017年は重めの話題が続きそうだ。いったい誰がお亡くなりになるのやら……って、死を期待しちゃいかんやな。

加納典譲さんのこと(6)

 知人の演劇を見てきた。

 チケットを売られそうになったが、金が無いので断った。するとタダ券をもらった。空席よりはマシ、ということなのだろう。

 演技の練習はやってるから、迫力はあった。しかし売れんだろうなとも思った。素人芸の枠内を出ていない。

 1人だけイケメンがいて(元サッカー選手)、1人だけ顔は悪いが味のある男がいた。

 その2人は事務所に所属しており、他は所属していない。1人だけAVギャルがいたが、彼女もAV事務所を辞めている。AVメーカーの撮影が一巡し、仕事がなくなったのだろう。

 リストラされたわけではないが、とはいえ仕事もないので彼女の携帯を事務所が鳴らすこともなくなったのだ。リストラすらしてもらえない場合って、あるんだよな(笑)。本人は事務所を辞めたと言ってるが、つまりそうゆうことだ。

 芸能事務所の人たちって見る目は確かなんだなあと思った。

 「コイツは金になるかも?」

 「コイツは金にならない」

 というのをシビアに見ている。顔が良ければ金になるかもしれんし、顔が悪くても味があれば金になるかもしれん。どっちも無ければ、金にならない。

 事務所に所属できない時点で、その芸能志望の子は売れる目がないのだ。

 芸能事務所の人たちは金になる男女を探していて、新宿二丁目でホモ売春やってたらスカウトされてデビューしたりする。しかも売れたりする。

 スカウトもされず、事務所に所属もできない人物は売れるわけないんだろな。

 芸能事務所の人々は、金に化けそうな人間を探してあちこちで網を張っている。グーグル検索よりも、網の目は細かい。そんな網に現状はひっかかってないのだから、もうアウトだよな。

 ごくまれに奇跡は起こるから、それを期待するしかないけれど。

 東京、それも中野区は芸能っぽいことやってる人たちばかりだ。私は中野区の出版ぽいことしてる人だったりする。あんまり他人のことを悪く言える立場ではないけれど、芸能っぽいことしてる風な人には所属事務所を尋ねるようにしてる。

 所属事務所がない場合は、お呼びじゃないってことなんだよ。

 セクハラ撮影で炎上してるグラドル的なことしてる一般女性、つい彼女を「売名行為だろwww」なんて嘲笑したくなる人たちは多いと思う。

 それはちょっと浅い認識じゃないかな。

 売名行為とかではなくて、芸能分野での自分の未来には既に絶望していて、全てあきらめているのではないかと。ネット炎上での売名など、やるだけ無駄と認識してそうな気がする。

 もっとボンヤリと、世界(や業界)にナメられたくなかったのではないかと。

 芸能人やアイドルとしてはド底辺……というか底辺ですらなかった。そもそもスタートラインに立てさえてもらえないし。

 しかし人間としては底辺ではないので、その尊厳が踏みにじられたと感じた。そして理不尽に対して反撃することにしたのではないかと。

 芸能人ならばその屈辱をバネにのし上がらなければならない。

 しかし事務所に所属もできない人物で、芸能人ではないのだ。本人もそれはよくわかってる様子である。芸能人ではなく一般人なのだから、セクハラをバネに業界でのし上がることを考えてもしかたないのである。

 のし上がるべき業界に、そもそもエントリーさせてもらえてないのだから。

 セクハラされたら警察に行くか、民事訴訟を起こすしかない。

 一般人として、それは全く正しいのである。

加納典譲さんのこと(5)

 告発した被害者女性(ということにしておく)を見た。第一印象は「おまえ誰?」というものだった。それなりにグラドルを追っかけてる私だったが、彼女のことなんて知らなかったのである。

 検索してみたが、グラドルだのアイドルだの芸能人だのといったクラスタの女性ではない。ただの一般人だ。

 ちょい胸がデカいが、しかし彼女よりも顔が良くてスリムで乳のデカいコは東京都内だけで何十万人いるのだろうか?

 本人もそのことはよくわかってるらしい。

 プロフィールでグラドルだのアイドルだの芸能などとは名乗っていない。フリーランスグラビアだの、グラビア活動だのといった、どこか曖昧な表現にとどめている。

 「グラビアやってないのに、グラドルを自称すんの? 経歴詐称では?」

 なんて悪意あるツッコミ(しかし事実を指摘しただけだが)を、心のどこかで強烈に恐れているようにも感じた。自称ライターにすぎない私は、同種のおびえをもっているから、身に染みてしまう。

 撮影会を主催したり、DVDや写真集を自作して販売したり、芸能というよりも援助交際に近い商売をしているコはよくいる。売春はできないけど、金は欲しいという感じ。その中のひとりが彼女だ。

 フリーランスグラビアという自己紹介も悲しい。

 事務所に所属していない、事務所に所属できないということは、日本の中にただの一人も「このコで商売したい。このコで商売しよう」と思っている人物がいないということ。業界全体から「オメーなんかイラネーよ。金にならねえし」と、強烈に蹴り出されてしまっているのである。

 キツいよな。

 私がもし彼女のマネージャーだったら、「セクハラくらい我慢しろ。上にいきたければな」とさとして、「今回限りだけど」と釘を刺してから2万くらいのギャラの上乗せをしたろう。

 実際、カメラマンの嫌がらせで実名告発するようなコは、業界で上にいけるはずがない。日本グラビア業界の頂点に立つカメラマンのセクハラは周知の事実で、しかし加納典譲を告発した女性よりもはるかに実績のある女のコたちは告発なんてしないのである。

 もちろんバラエティ番組だったりでは普通に話している。しかし実名は出さない。それが業界のルールだったり、エチケットだったりする。セクハラていどで実名炎上させるようなコは、業界の一員としてみなされない。

 だからグラドルは我慢する。

 上をめざすために。

 夢のために。

 しかし本件の彼女の場合はどうだろうか?

 業界の一員として見なされなくなる……というよりも、そもそも最初から業界の一員にしてもらえなかった女のコなのだ。門は閉ざされていて、開かれていない。上をめざすだけ、最初から無駄。夢をみるだけ無駄。

 夢も希望も無いのだから、セクハラを我慢する必要がない。

 セクハラされてブチ切れたら実名告発するしか、自分を納得させるものがない。

 親切ごかして彼女に忠告する人物はいるだろう。「世間を狭くするよ」なんて。そして彼女は本当に反論したい言葉をのみこむ。

 「世間なんて最初からアタシにはありませんでした。誰もアタシをグラドルにしようなんて思ってくれませんでした。上をめざすだけ無駄でした。夢を見るだけ無駄でした。そんなアタシに必要なのは、金にならない助言ではないんです。セクハラしないで金くれる、気持ち悪くてありがたい男たちなんです」

 なんてあたりだろうか。

 グラドルならセクハラくらいは我慢する。上を目指して夢をかなえるために。しかし彼女はグラドルではなく、ただのエロ商売する一般女性だ。一般女性がセクハラに耐える必要はないし、意味がない。

 そんな女性にセクハラしたいのなら、最初からそうオファーすべきだったろう。

 「ギャラはこんだけ。セクハラはやる。それで良ければ撮影しよう」

 なんてな。

 彼女はビシッと断わったろうが、それで良かったんじゃないか。ヘルス嬢が本番挿入を拒否できるように、彼女もセクハラを拒否できる立場なのだから。それがお互いに納得するということだろう。

 夢も希望も才能もない。実力もなければ、おそらくロクな努力もしていない。していても、質と量が低すぎて努力のうちには入らない。グラドルとしては、ド底辺に属するどうしようもない人物だ。

 しかし人間としての尊厳はあるのである。

 グラドルとしてはお話にならないが、グラドルではなく一般女性なのだ。

 グラドルならプライドを捨てて上をめざす。安い自尊心を捨てて上に昇るのがプライドだったりする。セクハラぐらいは耐えてしまう。屁みたいなもんだな。

 しかしグラドルとして上も夢も希望もないのだから、そのかわりに人間の尊厳と自尊心は守らなければならない。

 それが踏みにじられたのだから、激怒するのは当然だろう。傷ついてもいるだろうし。

 場違いなところに、場違いな女性がまぎれこんでしまったのだ。そしてグラドルになりすました一般女性に、グラドルなら許されるセクハラをカメラマンがしてしまった。それがスジ違いな行為とは気づかずに。

 グラドルならともかく、彼女は一般女性なのだ。一般女性の尊厳は守られなければならない。ソープ嬢ではなくヘルス嬢なのだから、本番挿入してはダメ。グラドルではなく、グラドルもどきの一般女性なのだからセクハラしちゃダメ。

 当たり前だよな。

 なんとかまるく収める方法はないのか……と願ってしまうが、それは無理なんだろうなあ……。

 (完)

加納典譲さんのこと(4)

 闇金に強い弁護士事務所だの、ヒューマンライツナウだのまで登場しはじめ炎上が止まらない加納典譲セクハラ騒動。沈静化を願ってやまないが、どうにも止まらない。

 仲裁できるもんならしたいが、仕事に不自由してブログ書くことしかできない私に、できることなど何もない。金積むしかないけども、積む金がないしなあ。金を稼ごうにも仕事がないし。仕事がないからブログ書いてるわけだし。

 ダメだこりゃ。

 あー、こりゃこりゃ。

 今回の炎上でどうにも悲しく虚しくやるせない気持ちになるのは、業界の貧困がむきだしになってしまった点だ。加納典譲が業界内で評価が高いのは、彼が写真と動画の両方を撮影できるとこにある。

 撮影スケジュールを1日おさえるだけで、写真集の撮影とDVDの撮影を済ませてしまうことができるわけだ。加納典譲ひとりいるだけで、それができてしまう。

 動画用カメラマンと、写真撮影用のカメラマン(正確にはフォトグラファーと呼ぶべきだが)を2人雇うと人件費が2人ぶん必要になる。しかし典譲さんが1人いれば、1人ぶんのギャラで安上がりだ。

 しかも写真と動画の両方のクオリティが高い。

 今時、グラビアDVDや写真集など売れないですよ。

 まして今回のセクハラ告発した無名グラドル……みたいな、ただの素人女性がモデルでは。そしてそんな彼女が、グラドルやレイヤーに人気の有名ブランドのエロ下着とはいえ、それを着たくらいでは。

 モデルもエロ下着も、購買にはつながらない。だから加納典譲に頼んで、製作費を下げて利益を出そう。もちろんロケは一日で済ませようね! 2日かけたら、一般人の無名女子に支払うギャラが増えちゃうし。

 レッツ、人件費削減!

 そんな悲しい現状が透けて見えてしまうわけである。

 2人のカメラマンを雇う金が無い、ロケに2日かける金が無い、有名グラドルが使えないのでグラドル的な活動してる無名女子しか雇う金が無い。

 無い無い無いの、無い無いづくし。

 当事者でもないのに自傷行為したくなったが、中年オッサンの私がそんなことしても、誰も同情してくれない。だからカミソリを捨て、ブログを書き進める。

 業界全体の貧困を感じてしまったのは、実は告発した素人女性に対してもだ。なんとなく彼女の絶望やあきらめ……みたいなものを、私が勝手に受け取ってしまったのである。

 現実には彼女にそんなもんはないのかもしれない。

 あるのかもしれない。

 ただ彼女個人はそうではないにせよ、彼女の背景にある貧困について、分析してゆきたい。

 

 (続く)

加納典譲さんのこと(3)

 加納典明は実の息子の、加納典譲を殴る男だったのだ。

 そこまでする理由は色々と考えられる。

 息子がカメラマンになろうというのだから、一人前に育てるべく厳しくやるしかない。殴ってでも一人前にするという教育方針。

 「典明さんは息子に甘い」などと業界人に思われたりしたら、実子の典譲のためにもならないし、加納典明のメンツにもかかわる。むしろ「そこまで厳しくしなくても……」と、周囲に思われるくらいでちょうどいい。だからヘマしたら殴る。

 そのへんが理由ではないのか。

 アシスタントの目から見ても、「典明さんは典譲さんに厳しすぎる」ように見えたフシがあるのだ。

 もちろんアシスタント出身のカメラマンが、はっきりとそう言ったわけではない。師匠の悪口と解釈されると困るので、うかつのことは言えんわな。

 しかしポロポロと漏れる逸話を総合すると、実子を殴っていたし、鬼軍曹と化して激しく厳しく育成していたようなのだ。そして殴られたアシスタントは加納典譲だけなのである。

 もちろん、私の知る限りの話でしかなく、逸話を総合しただけの話だよ。

 現実は違うのかもしれん。

 厳しすぎる教育方針のせいか、典嬢さんは性格的には腰の低い人になり、技術的には高レベルのカメラマンになった。写真だけではなく、動画も撮れなきゃマズい時代になると予見して、動画も撮れるカメラマンになった。

 加納典明の息子だからといって、コネ的な部分で何か得したことはひとつもなかったんじゃないかな。私も名刺交換したら「加納典譲」とあるので、加納典明のリスペクターなのかと思ってたら、実子だったので驚いた記憶がある。

 ご本人が読んだら怒られそうだな。

 すみません。

 話を戻すと、そうゆう人生経験を積んだ男だから、業界内での評判も良く、また実力あるのだと強調したいわけである。加納典明加納典譲も、立派だ。

 ……で、今回の炎上の件は色々と残念なわけである。

 一般の世界ならばセクハラは大問題。問答無用で張本人は社会的制裁を受けるべき。

 しかし本件は「グラビア業界」という特殊すぎる世界である。

 モデルの女のコをリラックスさせるために、Tバック1枚になって撮影する男性カメラマンが2人いて、どちらも売れっ子という凄い業界なのである。

 頭おかしいだろ……と皆さんは思われるだろうし、私もそう思う。しかしつくり笑顔ばかりお上手なモデルから、他のカメラマンには撮れない笑顔を撮影する為には、それくらいはやらないといかん現実もあるのだ。

 ロケ先の温泉で男性スタッフと一緒に風呂に入ったら、男性カメラマンの尻にTバックの白い日焼け跡が残っていて、男性スタッフ全員がどんびきしたりとか、常軌を逸した逸話もある。

 頭がおかしい業界なのだから、スタッフ全員が頭おかしくならなければならない現実もあるのだ。職場で中年男がTバック1枚だったら、それはセクハラである。問答無用だよな。しかしグラビア業界ならば、それは高い職業意識の現れなのである。

 しかも、その売れっ子カメラマンの2名が撮影するモデルは、申し訳ないけど今回の炎上の発端になった女性よりも、はるかに格上のモデルたちだったりする。ヤンジャンヤンマガに出てたコたちだ。

 そして彼女たちはそれを納得している。Tバックカメラマンと交際してしまうコもいたりする。

 で、カメラマンの欲情が、そのまんま写真や動画に写しこまれたほうが良いものになったりする現実もあるのである(そうならない時も普通にある)。

 で、なんとなく着地点がどんな感じになるのか、妄想してみた。

 

 1.モデルの女のコに対してギャラの上積み。

   ギャラ増額ぶんはカメラマンが負担することも視野にいれる。

 

 2.加納典譲ないし、かかわりの深い会社からDVDを撮影する場合、

   可能な限り某エロ下着ブランドものを無償提供してもらうかわりに、

   某エロ下着ブランドの宣伝に可能な限り協力をする。

 

 こんな感じになるのかなあ……という気がするのだ。モデルのコには納得できない不満はあるだろうが、可能な限りのギャラアップで誠意を見せるしかない。なにしろ特殊な業界なのだから。

 本件にからんできたエロ下着ブランドのデザイナー&販売者の女性に関しては、せっかくエロDVDむきのいい下着をつくっているのでるから、今後は無償提供してもらえばいいではないか。制作費の節約になるしな。

 タダで提供……というのが非常識に思われるかもしれないが、衣装の打ち合わせの段階から参加してフィッティングなどをし、その様子を自分のSNSなどで発表できるのだから、良い宣伝にもなるだろう。

 本件に関わった人たちが完全に納得することなど絶対にない。

 ないなりに、「それなりの納得」を皆がする着地点を探さなければならないだろう。

 そして本件がなんだか虚しいのは、グラビア業界の「貧困」が浮き彫りになってしまった点である。

 (続く)

加納典譲さんのこと(2)

 加納典明さん(以下、敬称略)の人物像には3つの側面がある。

 

 1.オラオラキャラがウリなので、オラオラを演じる側面。

 2.演じてはいないが、オラオラな側面。

 3.社会人として常識のあるオラオラではない側面。

 

 まず忘れてはならないが、加納典明は常識人だ。普段からオラオラしていては仕事にならないし、撮影現場でもニコニコしてなければモデルの女のコがいい表情にならない。

 エロ写真だから、モデルとはいえ女性はヘコみがち。だから余計に撮影現場では、なごやかないい雰囲気をつくらねばならない。

 

 加納典明「脚ちょっと開いてもらえるかな(ニコニコ)」

 モデル 「こんな感じですか?(ニコニコ)」

 加納典明「いいねえ。カシャカシャ」

 

 かくして大股開きのどエロ写真が撮影されてしまうわけだ。もちろんマンコはまる見え。しかしマンコは誌面には掲載されないけれど。

 トータルな印象として「ちょっとエッチだけど優しいオジさん」くらいの雰囲気の人物をイメージしてもらえるとわかりやすいのではないかと。基本モードはそうなのである。

 アシスタントに車を運転させながら、後部座席でモデルとセックスなんて武勇伝をネットで読んだが(盛るなあ。そんな話は嘘だろ)、仮にそんな事実があったとする。普段からフレンドリーでモデルと良好な人間関係がつくれてるからそんなことができるわけでな、普段から無意味にオラオラしてるわけではない。

 某女優とつきあってたこともあるらしいが(写真週刊誌に載ってたな)、それもフレンドリーな人格あってこその話。オラオラしてたら、ヤレる女もヤレなくなりますよ。

 

 3.社会人として常識のあるオラオラではない側面。 

 

 ……が、際立っているわけである。

 あくまで加納典明は常識人なのだ。

 しかも仕事ができる。

 だからこそカメラマンアシスタント出身の男から、「ウチの師匠(加納典明のこと)はいい人なんですよ。普段はニコニコしてるし、弟子思いだし。自立してカメラマンになってから、ウチの師匠に習った事は全て役立ってますもん」なんて言われるわけだ。

 だから実子の加納典譲ふくめ、私が仕事した加納典明のアシスタント出身の3人は皆が仕事ができた。

 しかし自分の仕事に厳しくなければ一流にはなれないし、弟子の育成も厳しくやらなければ弟子は一人前にはなれない。だから先ほどのカメラマンはこうも言った。

 「典明さんのアシスタントやって、ド根性が身につきました」

 ま、こんなことを弟子が言うくらいだから、仕事は相当に厳しかったわけである。そのおかげでカメラマンとして独立できたわけだが、それでもやはりツラいものはツラい。

 どうも弟子たちの話を総合するに、アシスタントがヌルい仕事をした場合、激怒して鉄拳制裁する時があったらしいのである。ところが私が接した3人の人物のうち2人は殴られたことはないらしい。

 では誰を殴ったのか?

 残る1人である。

 実子の加納典譲なのだ。

 それをアシスタント出身の男が、雑談の中でポロリと漏らしたのだ。

 私は衝撃だった。

 加納典明は実の息子を殴るのか……と。

 

 2.演じてはいないが、オラオラな側面。

 

 前述した2の部分が、ここでグンとクローズアップされるわけである。

 

 (続く)